2023/08/03
ディスカバーライド特別編 サイクリングガイド基礎検定講習会
イベント告知:ツッチーのガイドで神奈川を楽しもう!
ディスカバーライド x JCGA ぐるっと神奈川2DAYSサイクリング with けんたさん
ディスカバーライドは今年の5月に伊豆大島を走るツアーを実施。
今後もツアー企画を続けていくにあたり、参加してくれたライダーをより安全に引率するため、サイクリングガイドについて今一度お勉強したくなった。
今回そんな相談に乗ってくれたのが一般社団法人日本サイクリングガイド協会(JCGA)。JCGAが主催する「サイクリングガイド基礎検定講習会」は交通法規などを学ぶ「座学」と、実際に路上に出る「実走講習」を2日間でしっかり学ぶことができる。
ツッチーが参加したこの講習会の様子を特別編としてお届けします!
サイクリングガイドとは、サイクリングを楽しみたい国内外の方々をお迎えし、安全・安心で楽しいサイクリングのサポート業務を担う専門家のこと。
自転車は手軽な一方、公道の走行では車両としての義務や責任があり、整備不良や体力に合わない計画は事故のリスクになりうる危険な側面も。
自転車ツアーが初めてのお客さんでも「安全・安心・楽しく」走るため、サイクリングガイドは広範囲の知識や経験が必要とされています。
JCGAでは、そんなサイクリングガイドを目指す一般サイクリスト向けの育成プログラムと、サイクリングガイドとしての能力や経験を段階的に評価する「JCGA サイクリングガイド クラス認定」を設け、全国で一定水準を満たすサイクリングガイドの育成をしています。
サイクリングガイドクラスは上記のように分類され、受講実績と技能および検定結果、総合的な活動状況等により認定されます。
今回ツッチーが目指すのはサイクリングガイドとして認定される一番初めの「ベーシック」ランク。これ以上のランクを取得することでJCGA公認のサイクリングガイド用ジャージが着用できるようになります。
講習会に申し込むと事務局からテキスト教材と、オンライン講習動画のURLが送られます。講習会までの間に、自主学習でひと通り理解しておくことが義務付けられています。講習当日に、不明や疑問があれば講習現場で確認するという方式。
いきなり厳しい感じですが、これで講習当日は、実走講習に集中することができます。
今回の講師は2名。
JCGA代表理事の渋井亮太郎さんは、サイクルツーリズムの振興にはサイクリングガイドが不可欠という思いに至り、2014年にJCGAを発足させた創設者。
そして、講習会場となるリンケージサイクリングの代表を務める、田代恭崇さん(JCGA公認サイクリングガイド マスター / JCA認定)。田代さんは2004年アテネオリンピックのロードレース日本代表として出場するなど、10年以上トップレベルで走り続けてきた名選手。
講習会の会場は神奈川県藤沢市にある「LINKAGE CYCLING(リンケージ サイクリング)」。
初日の朝一番は座学。
サイクリングガイドたるもの、まずは交通法規を完璧に理解する必要があるため、信号や普通自転車の定義などについてテキストで再確認。
路上での自転車の正しい通行方法(位置)など、普段自転車に乗っている時は少しあいまいになりがちな部分も改めて正しく理解することができる。勉強が苦手なツッチーだが、自主学習の疑問点も含めて田代先生に積極的に質問しているとあっという間に2時間過ぎてしまった。
座学の後は、実際に市街地を走る実走講習。まずは田代先生のお手本のもと、ツッチー含め講習生をツアー参加者に見立てて約5kmを6名で走る。
観光スポットや休憩スポットでは、ツアー参加者をお客様に見立て、体調確認や再出発のご案内、観光名所の説明など、アテンドを想定したロールプレイング。
グループ走行に欠かせないのがハンドサイン。グループの最後尾からでも先頭の引率者のハンドサインがわかるよう、大きく、ゆっくり、継続して動かすのがポイント。そのためには周囲の状況を早めに察知しないといけないのが難しい。
実走講習中に何度も行って体に染み込ませる。
青信号で再出発するお客様の安全な走行ラインを確保するため、交差点のどこに停止するかも大切なポイント。普段1人で走っている時には気にかけないようなことも一挙手一投足、徹底的に意識しておく必要がある。
ルート上で何度も出てくるのが二段階右折。自転車は信号機のある交差点では(T字路含めて)、原則的に二段階右折をしなければならない。交差点の進行経路や待機位置などを何度も繰り返し学ぶ。
田代先生のお手本の後は、受講生による実走講習。自分以外に5名を引率して安全を確保しながら走行するのは、かなり後方まで安全を意識しなければならず、1人で走るのとは違って難しい。
実走したエリアは観光スポット「江の島」の近く。交通量と人の多さ、そして路面電車との交差など、瞬間的に判断を迫られる場面が非常に多い。
5kmという短い距離の走行でも、緊張感、注意力で頭(思考)をフル回転させるため、走り終えた後はとてつもない疲労感に襲われる。
実走講習を終えた後は、「ブリーフィング」を学ぶ。ブリーフィングとは出発前にサイクリングガイドとツアー参加者がその日必要となる情報を共有する時間のこと。1日の行程やスケジュールだけでなく、ハンドサイン、機材の確認や準備運動など、安全に走行するための確認やチェックを短時間で行う。
ツアー全体のスケジュール・行程に大きな影響を与えるメカトラブルのもとがないか、しっかり確認。
パンクをスムーズ且つ的確に直すことでツアー全体の行程の遅れを最小限にとどめることができる。
JCGA監修のチューブ交換方法はホイールをお腹で抱えながら空中で作業するというやり方。これは石やガラス等がある過酷な環境(路面)で、パンクの原因となる付着物を避けるため。
普段は我流で直していたツッチー、話を聞いて目から鱗。理にかなった技術はサイクリングツアー以外のシーンでもおおいに役に立ちそう。
チューブ交換実習を終えて、初日のサイクリングガイド講習を終える。
朝8時から開始した講習も気づけば19時。座学、実走、ブリーフィング、チューブ交換など、濃縮した1日だった。
講習2日目は、朝から実走。初日で学んだことや指摘されたことを、再度実際の道路で実践しながらサイクリングガイドとしての技術を高めていく。
初日でかなり脳みそを酷使しヘトヘトなツッチー、はたして「Basic(ベーシック)」を取得することができるのだろうか。
サイクリングガイドに興味がある方は、ぜひ日本サイクリングガイド協会(JCGA)のWEBサイトで講習会の詳細をご覧ください。
講習満了者は「公認サイクリングガイド ベーシック」または「サイクリングガイド アシスタント」として登録され、公式WEBに氏名等が掲載されます。
▼日本サイクリングガイド協会
https://www.cycling-guide.or.jp/