けんたさん・旅のしおり
22:00 | 東京・竹芝客船ターミナル出発 |
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DAY0 終了!
6:00 | 岡田港到着 |
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7:30 | ライドスタート |
8:30 | 元町港の大将で朝食 |
10:00 | 「地層切断面」で小休憩 |
11:00 | 波浮港に到着 |
11:10 | 鵜沼商店でコロッケ |
11:20 | HAV Cafeでランチ |
14:15 | 三原山の裏砂漠 |
15:20 | 大島公園で休憩 |
15:50 | 泉津の切通し |
16:15 | 岡田港でゴール/民宿「舟吉」に宿泊 |
DAY1 終了!
都会ど真ん中から始まる船&自転車旅
竹芝客船ターミナルから出航!
旅のスタートは東京港区浜松町にほど近い竹芝客船ターミナル。夜10時発の大型フェリーに乗るため余裕をみて2時間前(夜8時)に到着。今回は東海汽船のツアーで申込みをしたので、受付では予約していたチケットを受け取り、氏名、住所などを記載して船を待つ。
いよいよ乗船
輪行袋をかかえていざ伊豆大島!
出航の15分前(21:45)から乗船開始。
東海汽船の大型フェリーは輪行袋に入れておけば自転車は無料で持ち込める(追加料金1,500円で輪行袋に入れずに自転車を預けることもできる)。
今回乗船するのは定員約1300名の大型客船「さるびあ丸」。
まずは自転車専用ルームに自転車を預ける。船の揺れは穏やか、倒れる心配もなさそう。
めちゃ広2等和室
それでも隅っこが好き
さるびあ丸は「特等室」から「2等」まであり、今回予約したのは最もリーズナブルな2等和室。12名の雑魚寝スタイルの部屋だ。
ラッキーなことにこの日割り振られた和室はけんたさんとツッチーの2人だけで広さを持て余す。平日はすいていることが多そうだ。
ちなみに船内は冷房が強めなので毛布レンタル(100円/枚)がおすすめ。
朝6時「岡田港(おかたこう)」へ到着
ライドへのモチベーションは満タン!
穏やかな船のゆれにぐっすり寝入って、目が覚めたら窓の外には大島が。昨日出発した都会の海から一転、のんびりとした港の様子に思わずワクワク。
「よおし!大島一周ライド、頑張るぞー!」(←フリ)
異音、突如手ごたえのなくなるペダル、振り返るとそこには…
港で自転車を組み立て、近くの民宿へ向かうべく、走り始めたところで突然、ツッチーの自転車が「バキッ!」嫌な音。みるとリアディレイラー(変速機)が根本から折れている…。
港での自転車組み立て時に風で倒れたのが災いしたか。
走行不能の自転車を目の前に、呆然と遠くを見つめるツッチー。
自転車旅は道連れ、世は情け
救世主「自転車の民」登場
困り果てる二人の前に、同じ船に乗り合わせたサイクリストの皆さんが声をかけてくれた。自転車歴の長いベテランや自転車ショップオーナーなど経験豊富な先輩方ばかり。
みんなで頭と知恵を寄せ合い、リアディレイラーは撤去、持ち合わせの工具でチェーンを切断し、変速機がなくても走行できる状態に改造してもらった。トラブル対応に貴重な時間を使わせてしまったにも関わらず、自転車の民たちは暖かく「困ったときはお互いさま」と言葉をかけてくれて、思わず胸が熱くなるツッチー。これでなんとか伊豆大島1周をすることができそうだ(いや、するしかない!)。
お宿「舟吉」で手荷物を預ける
手ぶらライドは周回ルートの醍醐味
皆さんとは感謝と共にお別れし、今夜の宿「舟吉」へ。
入口にサイクルラックが設置されているサイクリストに優しいお宿。
リュックなどの手荷物を預けてサッパリ身軽に。ギアがなくなった今、荷物をおろせて本当に助かった!
いよいよ伊豆大島1周スタート!
大島一周道路を半時計周りに走行
まず目指す目的地は朝ごはんの腹ごしらえ。県道208号線・通称「大島一周道路」を約10km走って「元町港」を目指す。
平日だからか車の交通量も少なく道は快適。ちなみに今回のルートは基本的にこの「大島一周道路」を走る。
朝のてんやわんやで使ったエネルギーを再充填!
定食屋「大将」
のんびり約1時間のライドで元町港到着。地元でもボリュームが多いということで有名な定食屋「大将」がお目当て。注文した「明日葉チャーハン」は2人前はあろうかというほどのボリューム! 明日葉は大島にも自生する日本原産の野菜で、青汁の原料として有名。
地球の作ったバームクーヘンはド迫力
地層切断面
朝ごはんを平らげて、元町港から走ること30分程で大迫力の「地層切断面」へ。大島の観光名所の1つで、地元では「バームクーヘン」という愛称で呼ばれるらしい。
事前に写真は見ていたが、高さ約30メートル・長さ約600メートルにわたって続く折り重なった地層が目の前に現れるとその規模感に圧倒される。自転車ラックもあるので地層を眺めて小休憩したら次なる立ち寄りスポットへ。
【みんなのオススメ 】ノスタルジックな街並みが残る静かな港で一休み
「鵜飼商店」の手作りコロッケ
1周ルートから少し外れて30分ほど走って島の南東部に位置する波浮港(はぶみなと)に立ち寄り。
ここで食べたかったのがおすすめ情報の1つ「鵜飼商店」の手作りコロッケ。
サクサクの衣の中はホクホクの甘いポテトがぎっしり。これで70円とは!
夏は伊豆半島からクルーザーで波浮港まできた人たちが、コロッケを大量に購入してクルーザーの甲板でシャンパン片手に食べるのだそう。
世界一優雅なコロッケの食べ方なんじゃなかろうか…。
ドラマ撮影にも使われた素敵なカフェ
「Hav Cafe」
鵜飼商店の近くにオシャレなお店を発見し、ランチがてらふらりと立ち寄り。
古民家を改装した趣きのある建物は深夜ドラマ「東京放置食堂」の舞台として使われたのだそう。
レーズントーストと大島牛のミルクを使ったカフェラテを注文。冷えた身体にホットカフェラテの温かさが優しく広がる。
カフェのオーナーは30年近く旅をしながら執筆活動をしていて、世界中で集めたピンズを店頭で販売している。
けんたさんとツッチーも旅の思い出に1つづつ購入。
インターネットで簡単に物が買える時代だからこそ、その場所でしか出会えない物やことは、ささやかながらちょっと貴重な思い出になる。
後半の山岳ルートスタート!
ツッチーの自主トレ開始
思いのほか堪能した波浮港を後にし、次の目的地へ。ここから目指す島の西側はいままで走ってきた東側と比較して険しい登りが続く。変速機のないツッチーはひたすら重いギアでけんたさんを追いかける修行が始まる。 この後半ルートには国土地理院が発行する地図に唯一、砂漠と表記される「裏砂漠」がある。伊豆大島全土になだからにそびえる御神火・三原山の真っ黒な火山岩が地表を覆う珍しいエリアなのだとか。 みんなのおススメでも「圧巻の景色」「絶景」と評判高く期待も高まる。
のぼり坂に次ぐのぼり坂
「月と砂漠ライン」
ひたすら1時間程(約10km)登って、「月と砂漠ライン」の分岐点に到着。ここまでで一気に300m登ってきたというのに裏砂漠へ辿り着くにはさらに登り…。月と砂漠ラインはアスファルトなので、裏砂漠近くの駐車場まで自転車に乗って走ることができるが、最大斜度16%にもなる激坂が待ち構えている。
【みんなのオススメ 】後半ルートの観光ポイントに到着!
裏砂漠
月と砂漠ラインを自転車で登ること約30分(4km)、ついに裏砂漠の駐車場に到着。
自転車から降りて溶岩がまざった細い山道を裏砂漠まで歩く。進むにつれて足元は土から黒く細かな岩に変わっていき、歩く音もギュッギュッと石を踏みしめる音に変化していく。
10分程歩くと眼下には真っ黒な裏砂漠が現れた…と言いたいところだったが、あいにく雲に覆われて視界は真っ白。
ただ、ときおり雲の切れ目から太陽の日が射し込み黒い大地が広がっている様子が見てとれた。
砂漠といってもサラサラとした砂ではなく、どちらかという黒い砂利に近いようだ。
後半の貴重な休憩ポイント
大島公園
裏砂漠をあとにしたら、登ってきた月と砂漠ラインを下って大島一周道路へ。改めて本日のフィニッシュ地点岡田港を目指す。
途中から雨が降ってきたので約20分(約8km)ほどのところにある「大島公園」で休憩。
売店のホットコーヒーとこの日2個目のコロッケで温める。
大島の西側は売店や自動販売機が少ないようだ。補給食をお忘れなく!
不思議な雰囲気が漂うパワースポット
「泉津の切り通し」
大島一周道路を下りきり泉津(せんづ)エリアへ。
脇道から旧道へ入りパワースポット「泉津の切り通し」へ。
切り通しの両壁に這った太い根はまるで大きな指で鷲掴むよう。そこから真っ直ぐ平行に伸びる2体の巨木、元は一つの樹だったのを一刀両断されたかの様な不思議な景観だ。
その間を通る階段に踏み入ると、周囲の音が無くなり別世界に。両側の土に音が吸収されているのだろうか。
岡田港でフィニッシュ!
内容充実な一日でライドを完了
泉津の切り通しを後にし走ること4km弱で今朝スタートした岡田港に戻ってきた。約50kmの短い行程だったが、しょっぱなのトラブルから始まり、波浮港でのカフェタイム、裏砂漠へのヒルクライムと、様々な出来事が重なった濃厚なライドとなった。
今日のお宿にチェックイン
「舟吉」
再び民宿「舟吉」にもどり改めてチェックイン。清潔感のある和室に通された。
夕飯は焼き魚や刺身など、地元の魚介がふんだんに並ぶ。瓶ビールで乾杯して今日のライドを振り返る。
(オマケ)帰る間際まで楽しむなら
岡田港で釣りにチャレンジ
翌日は、東京行きの船がくるまでの時間、岡田港で竿を借りて釣りに挑戦。 釣りの経験はほぼゼロでも、けんたさんはしっかりイスズミを釣り上げ大満足。フレッシュなお土産もゲットした。
ド派手なジェット船で東京へ
所要時間2時間!あっというまに東京へ
帰りは岡田港から出航するド派手なジェット船に乗船して、竹芝客船ターミナルへ。
ジェット船への自転車を持ち込みは輪行袋に入れる必要があり、有料(持込料1000円/台)だが、わずか2時間で帰れるクイックさが素晴らしい。