NEWS

2025/04/11

世界が注目、自転車の最前線!TAIPEI CYCLE 2025 現地レポート(後編)

2025年3月に開催されたアジア最大級の自転車展示会「TAIPEI CYCLE 2025」。けんたさんが1号館を回り終え(前編のレポートはこちら)、次に足を運んだのは、道路を挟んで向かい側にある2号館。ここでは、E-Bike関連の製品がズラリと並び、最新技術や注目のブランドが目白押し。後編では、そんな2号館の見どころを、けんたさんの目線でピックアップしていきます。

2号館の会場も、1号館に負けないほどの盛況ぶり。

E-Bike本体はもちろん、モーターやバッテリーなどのユニットメーカー、さらにはE-Cycling関連アイテムまで多彩な出展があり、E-Bike市場の成長を肌で感じる展示内容。

今回のテーマ「Ride the Revolution」を象徴するようなブースのひとつが、パソコンでおなじみの「Acer」。近年モビリティ事業にも力を入れており、IT技術を活かしたEスクーターやスマートバイクを展示。ちょっと意外で、でもワクワクする展開です。

こちらが話題のスマートE-Bike「ebii(イービーアイ)」。見た目も機能もかなり未来感があります。AIが搭載されていて、乗る人のペダルのこぎ方や体力を学習しながら、アシストの強さを自動で調整してくれる優れもの。乗れば乗るほど、自分にぴったりな乗り心地になっていくのがポイント。

さらに、障害物の検知や盗難防止、スマホ連携など、ガジェット感もたっぷり。軽くてスタイリッシュなデザインは、通勤や街乗りにもぴったりで、まさに「IT企業」が本気で作ったE-Bike”って感じの仕上がりです。

スマホアプリとの連携機能も充実。バッテリー残量や速度、走行距離の確認はもちろん、走行モードの切り替えやライトの操作もスマホから簡単に行えます。GPSを活用した盗難防止機能も備えており、セキュリティ面でも安心。
スマートで楽しくて、安全。街乗りをもっと快適にしてくれる次世代のE-Bike。

続いて立ち寄ったのは、台湾・台中に拠点を構える「LITZMO(リツモ)」。カーボンを使った軽量E-Bikeを手がけており、デザイン性と実用性を兼ね備えたモデルが並びます。

注目の「EM-05」は、フルカーボンフレームの超軽量モデル。アプリ連携で走行データを管理したり設定を変更したりと、日常使いにも嬉しい機能が揃っています。すっきりしたフォルムで、街中でも映えること間違いなし。

もう一台、けんたさんの目を引いたのが「ER-01」。太めのタイヤと無骨なフレームが印象的ながら、走りはスムーズで乗りやすい。街乗りにもアウトドアにも対応できる、頼れるE-Bikeです。

次に足を止めたのは、クラシカルな雰囲気が漂う「KiLEY(キーレイ)」のブース。台湾発のこのブランドは、日本語の「綺麗(きれい)」に由来する名前の通り、美しいデザインが魅力です。

KiLEYのライトは、クラシカルな見た目と高い質感が魅力。特にブロンプトンなどのクラシックスタイルのバイクとの相性は抜群で、愛車をワンランク上のおしゃれに仕上げてくれます。

展示されていたモデルも、重厚感あるデザインながらしっかり明るく、安全性もばっちり。ブロンプトン乗りにはたまらないアイテムです。細部までこだわったデザインに、けんたさんも思わず見入ってしまうほど。

そしてブース前のにぎわいに惹かれて立ち寄ったのが、「Gyroor(ジャイロア)」。中国・深圳発のブランドで、電動スクーターやホバーボードなどを展開しています。

中でも話題だったのが、TAIPEI CYCLE d&iアワードを受賞した「S300 Hovershoes」。左右独立型の電動ホバースケートで、未来感あふれるルックスと体幹を使う新感覚のライド体験が特徴。

けんたさんもさっそくチャレンジ!初体験とあって最初はへっぴり腰。でも徐々にコツを掴んで、軽やかにスイスイ。体幹が試される、新感覚のライド体験。

おもしろいアイテムといえば、RILAXのスマートインカムヘルメットも外せません。Bluetoothで最大2kmの通話ができる機能を備え、グループライドがもっと快適に。音楽やナビの音声もスピーカーからしっかり聞こえ、空力を意識したデザインもポイント高めです。

しかも、軽量で見た目もスマート。実際にけんたさんとつっちーが試したところ、音声はクリアで会話もスムーズ。少人数のライドイベントや仲間とのツーリングで、活躍間違いなしのアイテムです。

MOTINOVA(モティノバ)は、中国・香港に拠点を置くE-Bike用ドライブユニットの開発メーカー。高性能なモーター技術を武器に、多彩な分野でE-Bikeソリューションを展開しています。そんなMOTINOVAのブースでは、軍用に開発されたE-Bikeが展示され、来場者の注目を集めていました。

見た目のインパクトだけじゃなく、実用性もバッチリ。例えば、走行時のパワーを重視して、前輪と後輪それぞれにモーターを搭載した2輪駆動仕様。モーターのパワー設定も初速重視にチューニング。そしてなんと、マシンガンや弾倉を装着できるフックまで装備されていて、まさに“実戦仕様”のE-Bike。

けんたさんも、ここまで本気度の高い(いや。本物?)アーミースタイルのE-Bikeを見るのは初めてだったようで、かなり興奮気味。ちなみに、E-Bikeが軍用で注目されている理由のひとつは、軽量かつ静音性に優れていること。静かにスムーズに移動できるのは、作戦行動にもぴったりなんだとか。

会場中央には、バーチャルサイクリング体験ができる「E-Cycling Area – WinzU」が登場。
ここでは台湾の風景を再現したバーチャル空間でリアルタイムの自転車レースが楽しめる。今回は、特別に東京のお台場コースを体験させてもらうことになった。

手元のモニターには、実写映像にアバターが重なって、まるで本当に街中を走っているような臨場感のあるリアルな風景が表示される。そして左右には風を感じられるファン付きで、快適なトレーニングができる。

デザイン性と機能性を兼ね備えたアイテムがそろっていたのが、「Bone Collection(ボーンコレクション)」。
環境にやさしいシリコン素材を活用し、スマホアクセサリーやバイクマウント、ケーブルホルダーなど、ユニークで実用的なガジェットを数多く展開。かわいいキャラクターデザインと機能性を両立したアイテムが魅力。

ブースの奥でかわいい動物のシリコン製品を発見!自転車のチューブキャップとして使えるアイテムで、見た目の可愛さだけでなく、機能性もバッチリ。

デザインに遊び心を感じたけんたさんも思わず手に取ってチェック。自転車に個性をプラスしたい人にはぴったりのアイテム。

会場の奥には、気になる最新モデルに実際に乗れる「BIKE DEMO」エリアが登場。ブースで見かけたあの注目バイクを、実際に試せちゃうチャンス!乗り心地や操作感を体感できるとあって、来場者にも人気のエリア。

LITZMOブースにあった「ER-01」は、ひときわ目を引くピンクの極太タイヤが印象的な1台。

無骨で存在感たっぷりの見た目ながら、いざ乗ってみるとスムーズなアシストと安定した走行で驚くほど乗りやすい。パワフルさの中にも安心感があり、まさに“見た目だけじゃない”E-Bike。思わず笑顔になってしまうけんたさん。

自転車だけでなく、最新の電動キックボードにもチャレンジ!今回試乗したのは、acerの「Predator Thunder Pro」。最高速度はなんと時速40km。パワフルな1200Wモーター搭載で、最大35%の急坂も楽々登れる頼もしいモデル。

前後輪ともにディスクブレーキを採用し、しっかりとした制動力を確保。さらに前後にサスペンションが搭載されているので、段差もスムーズに乗り越えられ、安定感のある快適な走行が楽しめる。

最後に、台湾に拠点を置くモーター開発メーカーREXON(レクソン)の三輪Eカーゴバイクに試乗。

安定したモーターも魅力的だが、注目すべきは前輪の荷台に採用された「H.S.構造」。これはヨーロッパからの要望で開発されたもので、バイク本体が傾いてもカーゴボックスを水平に保つバランスシステム。カーブでも荷台がぐらつかず、停車時にはしっかり固定できる安心設計。子どもたちが安全に乗れるようにという発想から生まれたこの構造は、自転車が生活の一部として根付くヨーロッパの先進性を感じさせてくれる。

今年も見どころ満載だった「TAIPEI CYCLE」。
特に印象的だったのは、昨年に比べてE-Bike関連の展示エリアが明らかに拡大していたこと。メーカーや車種の数もぐっと増え、技術の進化を肌で感じられました。中でも、AI技術を自転車に組み込む流れは加速しており、これからの“あたりまえ”になりそうな予感。また、技術面だけでなく、環境への配慮も随所に見られ、素材選定や梱包資材の見直しなど、サステナブルな取り組みも多くのブースで紹介されていました。

今年のテーマ「Ride the Revolution」にふさわしく、自転車を取り巻く世界が大きく動いているのを実感。来年はどんな新しい“革命”が起きているのか、今から楽しみです!

一覧へ戻る