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2025/11/27

台湾・日月潭で開催!L’Étape Sun Moon Lake 2025を走る

アバター画像 つっちー

※本記事は台湾観光庁より提供を受けています

けんたさん不在!台湾・日月潭で“リアル・ツール体験”してきた

みなさん、「ツール・ド・フランス」の公式アマチュアイベント「L’Étape(レタップ)」って知ってますか?

世界中のサイクリストが、あのツールの雰囲気を実際に体験できる──そんな夢みたいなイベントL’Étape Sun Moon Lake(レタップ・サンムーンレイク)が、台湾・日月潭で開催されました。

日月潭は、いちどディスカバーライド日月潭の旅で訪れたことがある場所。湖畔にはサイクリングロードがぐるっと整備されていて、宿泊施設やカフェも点在する、いわば“台湾の避暑地”。

……と言いつつ、今回はなんと“けんたさん不在”。 スケジュールが合わず、ディスカバーライド初の「つっちー単独レポート」となりました。 さすがに一人じゃ心細いので、台湾で大人気の自転車インフルエンサー・リンダさんに同行をお願いして、2人でレースの様子をお届けします!

L’Étape Sun Moon Lakeとは?

何はともあれ、このプロモーション映像を見れば、イベントの空気感が一発で伝わる。

L’Étape Sun Moon Lake(レタップ・サンムーンレイク)は、世界最大級の自転車レース「ツール・ド・フランス」の主催団体が公認するアマチュア向け公式シリーズ「L’Étape by Tour de France」のアジア版。台湾・日月潭を舞台に、世界中のサイクリストが集まる。

レースは標高700mの湖畔にある「向山ビジターセンター」からスタートし、最大標高は1,500m超。コースは104kmのチャレンジコースと、29kmのクラシックコースの2種類。今回は6時間制限の104kmに挑戦。制限時間ギリギリを攻める「リアルチャレンジ」である。

日月潭は、CNNで「世界の最も美しいサイクリングルート10選」に選ばれた景勝地。美しい湖畔と霧のかかる山々、そして地元の人の声援――“走りながら感動できるレース”として、年々注目を集めている。

前日受付とギフトボックスの豪華さに驚き

レース前日、ゼッケンを受け取りにスタート&フィニッシュ会場でもある「向山ビジターセンター」へ。

日月潭の南側に位置する「向山遊客中心」は、観光案内のほか、カフェや展望スペースがあり、サイクリストの休憩スポットとしても人気。

建築家・團紀彦(だん のりひこ)氏が手がけた建築で、湖へ向かって大きく開いた曲線の屋根が特徴。まるで湖に浮かんでいるような開放感のあるビジターセンターだ。

台湾在住者には事前にゼッケンが郵送されるが、海外からの参加者は前日にここで受け取る必要がある。

驚いたのは、その“おもてなし感”。ゼッケンがまるでプレゼントのように、ギフトボックスに入っている。中にはオリジナルジャージ、ソックス、タオル、ボトルなどがぎっしり。参加料は4000元(約2万円)だけど、この内容ならむしろお得。

今回は現地レンタルの GIANT TCR(リムブレーキ仕様) で参戦。少し前のモデルだけど、軽くて反応も良く、調整もバッチリ。ゼッケンをヘルメットとバイクに取り付けて準備完了。

夜明けのスタート。幻想的な日月潭へ

朝5時。まだ空は暗いのに、ライダーたちがぞくぞく集まってくる。ライトの光が並んで、これから始まる一日にワクワクが一気に広がる。

ステージでは、ツール・ド・フランスで活躍するスプリンター、ヤスパル・フィリプセンも登場。「まさか本物のプロ選手に会えるとは…!」と、一気にテンションが上がる。

参加者は約1600名。30ヵ国からライダーが集まるインターナショナルなイベントだ。招待選手たちは前方、我々ファンライド勢は後方のウェーブスタート。スタートゲート前の熱気がすでにすごいことに。

けんたさんがいない分、撮影と走行の両立でいつも以上に緊張。 でも、リンダさんの明るい笑顔に救われて、いざスタート!

湖畔を抜け、霧の中のダウンヒルへ

午前6時、スタート!ゼッケンに付けたチップがゲートを通過すると同時にタイム計測が始まる。

朝靄に包まれた湖面は鏡のようで、山々を映して幻想的。気温は15℃前後。だけど日中は30℃まで上がるというから、気温差との戦いでもある。

序盤の湖畔区間では、周囲のライダーたちがとにかく速い。ファンライド組でも平地40km/hペース。 交通規制が入っていて安全に走れるのはありがたい。

湖畔を5kmほど流したあと、35kmのロングダウンヒルに突入。 霧の中を抜けると、街並みがどんどん変わっていく。

沿道からは「加油!(ジャーヨウ=がんばれ!)」の声援。これが台湾レースの醍醐味だ。

コースを走っていると、突如あらわれた巨大な建築物「中台禅寺」。リンダさんが「ここはお坊さんの学校なんですよ」と教えてくれた。そのスケールの大きさに、思わずペダルを止めて見上げてしまう。お寺というより大型ホテルのような佇まい。

第一エイドで気づく「ほぼ最後尾」の現実

第一エイドステーションに到着。コース上には37km、57km、70km地点の3か所にエイドが用意されている。本格レースとはいえ、初心者も安心して走れるよう補給ポイントがしっかり設けられている。

各エイドでは、バナナや塩飴、エナジードリンクがずらり。冷えたドリンクを一気に流し込み、バナナでエネルギーチャージ完了。

エイドを見渡すと、周囲にほとんど参加者の姿がない。……どうやら最後尾あたりらしい。「まあ、まだ余裕あるでしょ」と軽く構えていたけど、まさかこのあと、思いもよらない展開になるとは。

登りの試練、KOMチャレンジへ突入

日差しが強くなり、気温は25℃を超える。 田畑の広がるのどかな道を抜け、いよいよ最初の峠(KOMチャレンジ)へ。

1つ目の区間は距離7km、標高差350m、平均勾配5%。激坂ではないもののダラダラとした登りがつづく。登り坂の途中では、自転車を押しながら歩く参加者の姿も。

ただ、今回の私(つっちー)は違う。 夏のグラベルイベントでけんたさんに鍛えられた成果がここで発揮された。 リンダさんとおしゃべりしながらも、余裕を残してクリア!

峠の頂上には「KOMチャレンジ」の看板が出迎えてくれた。ついレースを忘れて、思わず看板前で記念撮影。

制限時間との戦い、そして“幻のエイド”

峠を越えて再び下りへ。 長い坂を下りながら第二エイドを目指すも、時間との戦いが始まる。「あと3時間で残り50kmもあるの?……これ、ヤバいかも?」。焦りとともに自然とペースがあがる。

第三エイド(約79km地点)ではキンキンのコーラを補給。だがここから残りは30kmの登り。しかも制限時間まで残り1時間30分しかなかった。

補給を終えて、二つ目の峠を登っている途中に、リンダさんが一言。 「このペースだと制限時間内のゴールは無理ですね。私のことは気にしないでつっちーは全速力でゴールを目指して!」。 と、まさかのギブアップ宣言!

けんたさんの代わりに来たのに、ここでDNF(リタイア)は絶対にできない。リンダさんに「ゴールで会おう!」と伝えた瞬間、スイッチがカチッと入った。つっちー、レースモード突入。……まあ、最初からレースなんですけどね。

ここからは、制限時間との闘いが始まる。ひたすらペダルを回し登っていく。自転車を押しながら歩く参加者をごぼう抜き!?

オーバーペース気味に登り続け、水も尽き、ハンガーノック寸前。そんな時、目の前に“幻のエイド”が現れた。 実はショートコース用のエイドが臨時開放されていたらしい。 救われた…まさに“神エイド”。

藁にもすがる思いでエナジードリンクを流し込むように飲み込み、速攻でコースに戻る。あとから聞いた話では、ショートコース用のエイドステーションだったらしく、今年は気温が高いのでロングコース用にエイドの開設時間を延ばしたそうだ。

ラストスパート、そして6時間ギリギリのゴール!

補給で体力を回復し、再びペダルを踏む。時折り視界には日月潭の青い湖面が顔をのぞかせる。日月潭周辺はサイクリングルートも整っているので、本当であればゆったりと景色を楽しみたいのだが、今回はレースなので景色はおあずけ。

沿道の歓声に背中を押されながら、ついにフィニッシュゲートへ!時計を見ると、なんと制限時間“6時間ちょうど”。全力を出し切った、ギリギリの完走だった。

途中からは完全にソロレース状態だったが、 「これが本来のL’Étapeの醍醐味か」と思えるほどの達成感。 回収車で先にゴールしていたリンダさんとも無事再会。笑顔でフィニッシュを迎えた。

完走のご褒美と余韻

完走者には、温かいぜんざいとちまき等の振る舞い。 疲れた体に、甘さと塩気が沁みる。

会場にはツール・ド・フランスのジャージ展示やフォトスポットもあり、完走メダルを手に記念撮影する人たちでにぎわっていた。

そして―― さらに限定のサイン会まで開催され、なんとフィリプセンの直筆サインをゲット!

レースを終えて感じたこと

制限時間は6時間。観光気分では走れない、本気のライドイベント。特にヒルクライム好きや、チャレンジ精神旺盛なサイクリストにはたまらない内容だ。台湾を代表するレースとして完成度が高く、海外レース初挑戦の人にも自信を持っておすすめできる大会だった。

日本で開催されるツール・ド・フランス関連イベントといえば「さいたまクリテリウム」が有名。市街地を周回する短距離のクリテリウム形式なので観客と距離が近く、プロ選手の走りを“観る”のがメインとなるイベント。 一方、この「L’Étape Sun Moon Lake」はアマチュアサイクリストがツールの舞台を“自ら走って体験する”タイプ。約100kmの本格的な山岳コースで、まさに“体で感じるツール・ド・フランス”といえる。

日本では味わえないスケール感と臨場感。走って、苦しんで、感動して―― それでもまた挑みたくなる。そんな魅力にあふれた、忘れがたいレースだった。次回の開催は 2026年11月末 の予定。「いつか海外のレースで走ってみたい」って思ってる人は、ぜひ公式インスタグラムをフォローして最新情報をチェックしてみよう!

【イベント公式サイト】

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